医療情報技師を応援するブログ

医療情報技師の仕事について現役の職員が語ります。

医療情報技師に向いている人

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。



chatGPTによる要約 医療情報技師に向いている人の特徴を現役の経験者が紹介。まず、パソコンが好きで、ハードウェアやソフトウェアに興味を持ち、好奇心が仕事に活かされることが重要。医療情報技師の仕事は多岐にわたり、「何でも屋」的な仕事が多く、パソコンに関するさまざまな仕事が求められる。また、人との対話が得意であり、患者や職員と円滑なコミュニケーションがとれることが重要。さらに、フットワークが軽く、状況に応じて迅速に行動できることも求められる。最終的には意欲が最も重要で、積極的な姿勢で学ぶことが成功の鍵とされている。

 

現役の私から見た、医療情報技師に向いている人の特徴を挙げます。

 

とにかくパソコンが好き

ハードウェア、ソフトウェア関わらずパソコンが好きな人は向いています。なぜなら、好奇心がそのまま仕事に生きるから。

 

医療情報技師の仕事は半分「何でも屋」的な位置づけなので、パソコンにまつわる多種多様な仕事が舞い込んできます。例えばこんな仕事で、どれも実際に私が経験したものです。

 

  • 故障したプリンタの点検・簡単な修理(紙詰まりや給紙ローラーの清掃など)
  • 会議で使う統計資料の編集やブラッシュアップ
  • ExcelのVBAを使った業務改善
  • 学生の採用活動に使うビデオの制作
  • 学会で使うプレゼンテーション資料の作成

 

システム管理以外の仕事が盛りだくさんですよね。

「プリンタの修理なんて業者がやるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、処方箋を印刷するプリンタが故障した場合は患者さんを待たせられないので、応急処置を取らなくてはなりません。

ビデオ制作なんて完全にSEの範疇を超えていますが、「パソコンに詳しいなら出来るよね?」と軽い調子で頼まれたりするわけです。パソコンが好きでなければ、「そんなことまで知らないよ」「何でも知ってると思われたら困る」と思うはず。

 

逆にパソコンが好きであれば、趣味でマシンを自作してみたり、休日にちょっとしたプログラムを書いてみたりするのではないでしょうか。誰から言われなくても、勝手に自分であれこれ試してみますよね。そうして遊びで得たスキルが、そのまま仕事に生かせるのです。

 

自作の経験があれば、メモリ交換やSSDの換装など朝飯前でしょう。例えばパソコンの動作に異常があったときでも、「CPUのファンにホコリが溜まっていて冷却できていないんじゃないか」「ハードディスクだけ交換すればまだ使える」などといった判断ができます。

 

また、病院でもExcelはいろんな場面で使いますから、「この作業が毎日面倒。何とか楽にできる方法ない?」と相談されたときに、マクロが組めればツールを作って提案することができます。


遊びながら覚えた知識が、仕事に生かせるケースが多いのです。

これは、パソコンが好きな人にはうってつけと言えます。

 

人との対話が苦にならない人

この仕事をする上で、人との対話は避けて通れません。システム障害が起きたときには、職員と円滑にコミュニケーションを取って対処しなければならないからです。

 

病院職員には初心者が多いので、あるあるネタですが「画面が真っ暗で何も見えない!」と激怒され駆けつけたらコードが抜けていた、なんてことが日常茶飯事。我々からすれば初歩的でも、わからない人にとっては気づけなかったりします。

ましてや医療の現場は常に慌ただしく動いているため、よく考えれば気付けるようなことを見落とすこともあるわけです。

パソコンの操作説明をする際にも、「マウスのスクロール」「Excel関数」といった言葉すら通じない相手の理解度に合わせて説明しなければなりません。コールセンターのように丁寧な態度で臨まなければ、相手の怒りを買うことになります。

 

「わかるように説明して」「なんでこれができないの」といった質問をされたときに、相手に納得してもらえる説明ができるかどうか。院内SEというとPCに向かってばかりという印象があるかもしれませんが、実はこうしたヒューマンスキルが求められます。

 

フットワークが軽い人

状況に応じて身軽に行動できたり、問題が起きたときにいち早く動けたりするフットワークの軽い人も、医療情報技師に向いています。

 

システム障害というものは、いつ起きるか分かりません。朝イチに発生して、外来診療が始まるまでに急いで復旧させなければいけないときもありますし、休日に動かなくなって呼び出されるときもあります。

問題が起きたときに、とっさに反応してすばやく鎮火する、そんな動きが求められるのです。

 

特に医療の現場はスピードが重視されますので、ひとまずは暫定措置でその場を乗り切り、あとから根本的な対策を取る、といったことをテンポよく進めていきます。

 

これが「能力的に」できるかどうかは、慣れてしまえばできるようになりますので心配はいりません。大事なのは「とっさに動くことができるか」です。言ってみれば「意思」の問題と言えます。

 

性格的に、こうした臨機応変さを求められるのが苦手な人がいます。例えば「綿密な計画を立てて、予定通りに物事を進めていく」のが得意な人だと、このあたりが難しいかもしれません。

状況によっては「とりあえずこれが出来るようにして」「いつまでに直るんだ」とまくし立てられることもあります。「取り急ぎこれで何とかやってください」「休み明けにこういう風に対処します」とさえ言えば現場は納得してくれるものですが、そうした提案が出来ずもたもたしていると、叱責を受けてしまったりします。

 

障害がいろんな場所で同時多発的に起きることもあり、その場合は被害の全貌を俯瞰し、どういう順序で対処していくかを的確に決めていかなければなりません。障害対応をこなすうちに能力は備わっていきますので、その場その場でテキパキ動くのが嫌でない人は、向いていると言えます。

 

最終的には意欲の問題

ここで挙げた向き・不向きはあくまで私感ですので、参考程度にしてください。

最終的に大事なのは意欲です。精神論になってしまいますが、意欲さえあれば院内SEとして働きながらでもスキルを十分身に付けられます。最初は四苦八苦したとしても、腐らず、諦めずに続けていけば体で覚えていくもの。


「自分はこういう性格だから無理」と決めつけるのが一番勿体ないことだと思います。