病院に勤める医療情報技師にとっては、病院機能評価の観点や資格手当などの理由から更新する人が多い印象ですが、なかには更新手続きが面倒だったり、よく分からなかったりして諦めてしまう方もいます。
面倒くさいとか、忙しいという理由で資格を失効してしまうのは勿体ないことです。
この記事では、私が医療情報技師の資格を更新した流れについて説明します。
保持しているポイントを確認する
資格更新の基本事項をおさらいしましょう。
<医療情報技師 資格更新の条件>
医療情報技師の資格更新には、学会への出席やe-Learningを通して得られるポイントを50ポイント以上獲得する必要があります。
資格の有効期限は発行されてから5年ですので、5年間のうちに50ポイント、平均して年間10ポイント獲得しなければなりません。
学会の規模によりポイント数は異なります。医療情報学連合大会のような、年に一度開催される全国規模の大会であれば一度に7ポイントもらえますが、その他の学会では3~4ポイントほど。年に2回くらい学会に出席しなければ、50ポイントに到達できない計算になります。
ポイントがつく学会は、医療情報技師育成部会のホームページで確認できます。
学会は、他院の先進的な取り組みや医療情報界の最新トピックが学べるので、出席する意義は大きいです。医療情報技師は孤独な立場なので、他院の医療情報技師とつながる機会が少ないのが実情。日ごろ抱えている課題の解決方法について学会からヒントを得ることもありますし、「他所でもうちと同じように困ってるんだな」と安心することもあります。
育成部会のホームページにて申請を行う
50ポイント獲得したら、更新時期に申請手続きを行います。
やることは簡単。
- ホームページにあるWEB申請のフォームにて必要項目を入力する
- 申請書の印刷画面が表示されたら、プリントする
- プリントされた申請書を郵送で育成部会へ送る
- 更新手数料の請求書が送られてきたら、金額を振り込む
- 更新後の資格証が郵送され、手続き完了
以上となります。
手順3で、医療情報技師育成部会のホームページ上で確認できないポイントがある場合にはポイントの申請書類を記入し、申請書に同封します。事務局側で把握できていないからです。
資格更新ポイント確認画面
最近の学会では、資格証を読み取るカードリーダーを会場に設置しており、カードを読み込ませることで自動でポイントを加算する仕組みになっています。
これにより、育成部会のホームページ上で保持ポイントを随時確認することができるようになっているため、50ポイントに到達しているかどうかを事務局でも把握できるというわけです。
ホームページ上で確認できるポイントについては書類提出の必要がありませんので、郵送するのは申請書のみで済みます。意外とラクチンですよ。
更新費用を支払う
申請に不備がなければ、12月中旬ころに、更新にかかる費用の請求書が届きます。支払いを行えば、事務局にて入金が確認でき次第、新しい資格証が届きます。
一つ難点なのが、コンビニ支払いができない点。ゆうちょ銀行でしか使えない払い込み伝票だけが郵送されてきますので、それを使いたければゆうちょ銀行へ行かなければなりませんし、ネット銀行を使おうと思えば振込手数料が掛かります。
公共料金などと同じようにコンビニで支払えれば助かるのですが、仕方ないですね。
なお、きちんと受付されたかどうかを下記ページから確認することができます。
更新後の資格証が届く
事務局が振り込みを確認後、早ければ1月頃から順次、更新後の資格証が郵送されてきます。これにて更新手続きの完了となります。
ホームページ上で50ポイントに到達していることが確認できれば、申請書を送って支払いをするだけですのでそれほど手間はかかりません。育成部会の資格更新ページではいろいろ書かれていてやや煩雑に見えるのですが、やることはシンプルです。
病院機能評価の認定を受けている病院なら、医療情報技師の資格は優位に働きます。持っていて損はないですから、うっかり失効させず、きちんと更新するのをオススメしますよ。